蓮華堂ブログ

バックナンバー:2010年10月

その後、この珠数に数の概念や、一つ一つの珠に意味づけがされ、経典にも説かれて、仏教の法具として欠くべからざるものになっていきました。
仏教が、中国から日本に伝来したときに、珠数も一緒に伝わってきました。正倉院には、聖徳太子が愛用していた蜻蛉玉金剛子の珠数や、聖武天皇の
遺品である水精(晶)と虎魄の念珠二連が現存しています。すなわち、天平年間には珠数が伝えられていたことになります。それが仏具として僧侶以外の一般の人々にも親しまれるようになったのは、鎌倉時代以降のことです。現在の珠数は宗派によってもそのかたちが違っています。

>> 続きを見る

昔、お釈迦さまが、国中に疫病が流行って困っていた難陀国の王に「百八の木槵子の実をつないで、いつも手にして心から三宝(仏・法・僧)の名を
唱えなさい。そうすれば煩悩が消え、災いもなくなります。心身も楽になるでしょう」と語ったことが、『仏説木槵子経』に説かれています。国王は
それを聞いて以来、いつも球数を手にして、毎日念仏を唱えました。
すると、悪病もたちまち退散して人々は幸せになりました。

>> 続きを見る