ご供養とは
ご先祖様を供養することは、我がいのちのルーツに感謝すること。
今日、私たちが在るのは他ならぬ先祖の人々のお蔭で、ご先祖の誰一人が欠けても現在の自分は存在しません。
ご先祖供養は、自分を在らしめてくれたすべての人に感謝することなのです。
自己と向き合い、見つめ直し、感謝の気持ちを込めてお参りください。
ご供養とは・・・
供養とは、お仏壇やお墓、寺院などで仏様や故人に供物や花をお供えし、お経やお線香をあげ、手を合わせてお参りすることです。
この世の財産は、お金や貴金属、不動産などですが、それらはこの世でしか通用しません。では、あの世で通用する財産とは何でしょうか・・・それは、自分がこの世で積んだ功徳です。しかし、故人はもうこの世で善行をすることはできません。
それゆえ、故人の遺族や縁者が故人に代わって善行を行ない、それを故人の霊に回し向けてあげます。
これを、回向や追善供養といいます。その善行(善い行い)の功徳を積み、その功徳を回向することで、自分を含むすべての人々の幸せを祈るものです。「功徳」とは、善い行いの結果として与えられる仏さまの恵みやご利益のことであり、「回向」とは、その功徳を自分の悟りのため、さらに他の人の利益のために巡らすことであり、仏さまの力によって自分を含むすべての人々の幸せを祈るものなのです。
では、仏さま(故人)は、どんなことをしたら喜んでくれるのでしょうか?
それは、いつまでもその仏さまを忘れないこと、追慕してあげることではないでしょうか・・
お彼岸やお盆、祥月命日に僧侶を呼んでお経をあげてもらう方、朝起きる時と寝る前に仏壇に手を合わせて拝む方、頂き物は仏壇にお供えしてから家族で頂く方・・・供養の形は様々です。良いことがあれば、仏さま(故人)の生前の姿を思い出し、感謝します。
つらい時や悲しい時は、仏さまのにこやかなお顔を思い出して頑張ります。仏壇には、お水やお茶を自分が飲むようにあげ、お花を供えます。それが、素晴らしい供養になります。
しかし、なによりの供養はお供えするものより、その行動をする人の心が重要だとされています。仏さまを思う心を持ち続けている限り、一緒にいて見守ってくれています。 私たちが、一日一日を精一杯に大切に生きることが一番の供養になります。
100万人のご先祖様
人は死んだらおしまいではありません。 心もからだも、次の“いのち”の営みに生かされていきます。人は、誰でも死んだらご先祖さまになるのです。 私たちが生まれてくるためには、どれほど多くのご先祖さまが関わっているのでしょう? まず、父と母。父と母にはそれぞれの父と母、4人の祖父母がいます。 二代遡れば、計6人の先祖がいます。三代遡れば14人、四代では30人、五代で62人・・・ 十代遡ると2046人、こうして十九代遡ると、なんと!100万人を超えてしまうんですね! 私たちは、両親をはじめとした100万人というご先祖さまの〝いのち″を受け継いで〝今″があります。「自分たちは生きているのではなく、両親、多くのご先祖さまとのご縁によって生かされている」という、“報恩感謝のこころ”で、過ごしたいものです。